「まだ終わっていない」と気づいた朝
75歳の春。目を覚ました瞬間、ふと胸の奥で声がした。
「私、まだ終わっていない」と。
それまでの私は、“余生”という言葉に甘えていた。
「もう歳だから」と言い訳し、何かを始める前から自分を止めていた。
けれど、その朝、庭のチューリップが静かに咲いているのを見たとき、
心の鎖がひとつ外れた気がした。
──もう一度、生き直そう。
誰かのためではなく、自分のために。
あなたにも、そんな瞬間はあったか?
もし少しでも心がざわめいたなら、それが“再構築期”のはじまりだ。
“再構築期”とは何か
私はこう定義している。
“これまでの人生をいったんほどき、
新しい自分として編み直す時間”
若い頃は挑戦の季節。
中年期は責任の季節。
そして75歳からは、再構築の季節だ。
過去を恥じるな。後悔も抱えたままでいい。
大切なのは、そこから何を“選び直す”かだ。
生き直すとは、過去を否定することではない。
過去を素材にして、もう一度自分を設計することだ。
「日記」ではなく、「再構築ノート」を書け
私が最初に始めたのは、たった一冊のノートだった。
名前は「再構築ノート」。
そこに、毎朝こう書く。
-
昨日、心が動いたこと
-
今日、やりたいこと
-
今の気持ち
三つだけ。だが侮るな。
これを続けると、心の濁りが澄んでいく。
“ちゃんと向き合う”とは、感情を整理し、
自分を再び信じることだ。
紙でもスマホでも構わない。
大切なのは、言葉を通して自分の息遣いを取り戻すことだ。
孫に言われた一言が、すべてを照らした
ある日、孫が言った。
「ばあば、最近ちょっとかっこいいね」
笑いながらも、胸が熱くなった。
数年前の私は、義務の中で息をしていた。
今は違う。自分の気持ちを選び取っている。
「ばあば、何してるの?」
「生き直してるのよ」
「生き直すって?」
「昨日までの私を越えるってこと」
孫は首をかしげたが、そのあとこう言った。
「じゃあ僕も、自分を越える宿題する!」
──その言葉が、何よりの報酬だった。
まとめ──“再構築期”は、人生の最終章ではない
75歳以降は、終わりではなく再構築の始まりだ。
・自分の気持ちに耳を澄ませろ
・やりたいことを一つ選べ
・人と真っ直ぐ向き合え
間違っても構わない。迷いこそが、生きている証拠だ。
今日という日を、あなたの“再構築”の一歩にしろ。
そして、自分の人生をもう一度、自分の手で編み直せ。
それが、「ちゃんと生き直す」ということだ。


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