「退職代行」で即日退職⁉ 若者の決断はなぜ早いのか?

出典元:日経ビジネス

「退職代行」で即日退職⁉ 若者の決断はなぜ早いのか?
「もう無理です、辞めます!」—新卒社員の即決退職
「昨日まで元気だったのに、朝イチで退職代行を使い会社を辞めた…」 ある企業の人事担当者は、新入社員の突然の退職報告に驚きを隠せなかった。入社からまだ1ヶ月。会社にとっては大きな投資、本人にとってはキャリアのスタート。でも彼は迷うことなく、 即日退職を選択 した。

こうした話、最近よく耳にしませんか? 「若者はすぐ辞める」「忍耐力が足りない」「根性論が通じなくなった」などと言われることが多いですが、果たして本当にそうなのでしょうか?

若者の「タイパ重視」—合理的な選択?
彼らは 熟考 の末、退職を決断しています。ここでカギとなるのが 「タイパ(タイムパフォーマンス)」 の価値観です。

この会社でのキャリアに未来はあるか?

学べるスキルは今後の人生にどれほど役立つか?

若者はこうした視点で 早い段階で見切り をつけます。

「石の上にも3年」はもはや過去の考え方。 成長機会があるかを即座に判断するスピード が、昔とは違うだけなのかもしれません。

企業が考えるべき「引き」—なぜウチで働くべきなのか?
企業は、若者の「合理的な判断」を理解し、 希少性のある魅力 を伝えることが重要です。例えば、こんなアプローチが効果的です。

若者が求めるポイント
✅ ここでしか得られないスキル・経験 ✅ 市場価値の高いキャリアパス ✅ 成長を支援する制度と文化

「ただ頑張れ」ではなく、未来を描ける会社 だと伝えれば、退職を選ぶ若者の意識も変わるかもしれません。

「能力」以外で企業が社員を評価し、組織を運営することは可能なのか。組織開発を専門とする勅使川原真衣氏と考察を深めていく本連載。前回(参照:中間管理職はなぜヘトヘト? 若手を「腫れ物に触る」ように扱う)では、オーバーワークになりがちな「中間管理職」の問題について考察した。今回は、裁量・権限を持たない存在である「若手社員」に焦点を絞り、その問題を検証していく。

【関連画像】勅使川原 真衣(てしがわら・まい)氏、1982年横浜生まれ。東京大学大学院教育学研究科修了。BCGやヘイ グループなどのコンサルティングファーム勤務を経て、独立。教育社会学と組織開発の視点から、能力主義や自己責任社会を再考している。2020年より乳がん闘病中。最新刊は『格差の“格”ってなんですか?』(朝日新聞出版)、『学歴社会は誰のため』(PHP新書)(写真=稲垣 純也)

前回、若手社員が辞めないよう、「腫れ物に触る」かのように扱うことで、結果として組織の中で若手を育てられず、中間管理職がオーバーワークになってしまう問題について聞きました。「心理的安全性」という言葉が曲解され、上司が部下に対して厳しく接することができないのは本末転倒だと感じました……。

勅使川原真衣氏(以下、勅使川原氏):心理的安全性とは、ただみんなで仲良くすることではありません。異なる価値観や解釈の癖を持った者同士が集まって仕事をするんですから、お互い違和感を抱くことは当たり前。ただ、その個人が感じる小さな疑問やつまずきを「なかったこと」にしたり、上から否定したりするから、溝が埋められない。ゆえに、相手を否定しないこと、つまり「存在の承認」が大切なんです。業務上必要なネガティブフィードバックも、「いつも、いてくれてありがとうね」という感謝があって初めて可能になるはず。それもなしに、昭和の能力至上主義のような価値観を引きずる上司が、「部下のダメなところ」を断定的に指摘するだけのフィードバックをやっていては、溝は広がる一方です。

「いつもありがとう」という感謝から1on1(ワンオンワン)ミーティングを始めること、そして決めつけないこと。これだけでだいぶ変わってくる、というのは納得です。それこそ「ケア」ですね。

勅使川原氏:ぜひ、感謝から始めるケアを組織の中で定着させていきましょう。否定しない、決めつけない組織人としてのあり方を、私も常に模索しています。

●「成長実感」を求める若者たち

今回は、若手社員に焦点を絞って、問題を深掘りしていきたいと思います。4月になり、大学を卒業したばかりの新卒社員が、早速「退職代行サービス」を利用して会社を辞めているというニュースがネットをにぎわせています。この連載の第1回(参照:配属ガチャを嘆く若者よ、仕事ができないのは君だけのせいではない)でも話題になりましたが、なぜ今どきの若者はジャッジがこんなに早いのでしょうか……。

勅使川原氏:先行き不透明な社会において、高い「能力」を要求されながら、タイパ重視の価値観の中で育った今の若い人たちは、時間軸がこれまでの世代の人と異なるのは当然ですよね。「主体的」に人生のかじ取りをするよう、小学生のうちから「キャリアパスポート」だなんだで指導されてきています。それでジャッジが早くなりがちだということを、まずは受け止めたい。これはどの世代にも共通する「能力」の話や、仕事観の問題ではなく、ただ「違い」がある、ということ。「石の上にも3年だ」「滅私奉公せよ」という言葉が響くような社会を生きてきていないわけですから、その社会構造の違いを捉える必要があるでしょう。

とはいえ、若手が早々に辞めてしまったら現場も困るでしょうから、社員の育成についてきちんと検討しなければなりません。今の若者は「この会社では自分は成長できないな」と感じたら、転職を考えると聞きます。

ネタバレ記事を見つける為に
ネットで検索してみたら
実践者の体験ブログがあった★。

わたしが気になっているのはコレ・・・

『書いてある通りに正しく実践すれば効果あり?』

何でもそうだろうけど【継続する】のが大変なんだよね。

私みたいな
飽きっぽいタイプの人でもできるかな?

本当に効果がでるなら
頑張ってみたい気もするな。

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